騎士(♂)
姫(♀)
【※ト書き:王位継承争いに巻き込まれている姫と、それを守る騎士のお話。騎士と姫は小さい頃からの顔なじみで両思いですが、成長するにつれ身分の違いを実感し、お互いの思いを伝えられずにいるという設定です。】
騎士:姫!ご無事でしたか。
お怪我は御座いませんか?
姫:あぁ、貴方は…えぇ、大丈夫です。ご心配には及びません。
騎士:申し訳ございません…姫の足取りを追うのに手間取ってしまい、お助けするのに少々お時間がかかってしまいました…
姫:お顔をお上げ下さい。貴方のお陰でこうして助かったのですから。
私をさらったこの方々はもしや…
騎士:はい…おそらく、姫の王位継承を妨害しようとする勢力の手の者かと…
姫:やはり…
このように争いの種となってしまうのならば、いっその事、私が継承権を手放したほうが…
騎士:それはなりません…民にとって、貴方様は正に希望の光そのものなのです。
そして…私に取っても…かけがえのない存在でございます。
姫:えっ…?それはどういう…
騎士:私の身分では、姫にこの思いを言葉にすることは許されません…
姫:そう…ですわね…
騎士:ですが姫…私はあなたをお守りする為なら、たとえ相手が誰であっても立ち向かってみせましょう。
それを貴方様への返答とさせて頂くことをお許し下さい…
姫:分かりました…
貴方の思い…確かに受け取りましたわ。
騎士:ありがとうございます。
それでは姫…参りましょうか。
【おしまい】